シャペロニンもどきの容器と「フォールディング」するメガネ拭き

気が付いたら2023年も年の瀬。このブログを1年以上更新していなかった・・・。

定期的に読んでくれている人がどのくらいいるのかわからないが、このブログをもう閉鎖したと思われているかもしれない。ただ、ときおり、会った人からこのブログの感想をもらうこともある。先日40年数年ぶりに会った中学時代の同級生が、このブログを見ていてくれているということで、感激したこともあり、ネタを披露したい。

実はネタはけっこうあるのだ。今回は、卒業生がくれたシャペロニンもどきの容器とメガネ拭きである。まずは、上方からの写真。



これを見て、何だと思うだろうか? 折り紙で7角形をいくつか重ねたような手作りのモノであり、このブログでの定番中の定番のシャペロニンGroELの7量体的なモノであることがわかる。

横から見ると、次のような容器であることがわかる。


真ん中は透明のプラスチックである。つまり、7角形の透明の「筒」がオレンジの折り紙パーツで閉じるようになっている。これだけでシャペロニンGroEL的だと嬉しくなる。

卒業生からの贈り物はこの「筒」だけでなく、驚きのグッズが付属していた。


形状記憶?のメガネ拭きである。赤い方は鶴、青い方はペンギンのカタチをしている。青い方はペンギンがまだ折りたたんでいないので開いている(変性している)。

つまり、これらの「鶴」や「ペンギン」はシャペロニンの基質タンパク質ということで、開いた状態で7量体オレンジシャペロニンの中で振るとフォールディングするというわけである。その過程を図にしてみよう。



見事にシャペロニンの反応サイクルらしくなった。ステップ3から4は実際には容器を手に持って何回か振ると勝手に「フォールディング」する。そう、シャペロニンの内部でこの「鶴」基質タンパク質は「自発的」にフォールディングしたということだ。

「ペンギン」も入れて、写真を撮ったら万華鏡のように美しくなった。



2022年3月の卒業生たちには、ずいぶんと待ってもらって申し訳なかったが、とても本ブログらしい記事になった。どうもありがとう!

(他にも本ブログのネタになるプレゼントがまだいろいろある。遠からず記事にするのでもう少し待ってほしい・・・)