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研究概要

未開拓のタンパク質の世界を切り拓きます。
シャペロン、非典型的な翻訳動態、タンパク質凝集体(プリオンやアミロイドも)などを研究しています。

キーワード

タンパク質 シャペロン
翻訳 プリオン

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新着情報

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  • 2024.03.05 坂本素代香、金澤篤宏が令和5年度の高宮賞を受賞
  • 2024.01.16 茶谷悠平らの成果がCell Reportsに掲載されました。
  • 2023.12.21 伊藤隼人が第46回日本分子生物学会にてサイエンスピッチ優秀発表賞を受賞。
  • 2023.11.10 学部3年生(野口文睦、花市龍世、吉田孝太郎)がラボに仮配属となりました。
  • 2023.11.07 伊藤隼人が学術変革(A)領域会議にて学生ポスター賞(最優秀賞)を受賞
  • 2023.10.13 伊藤隼人が学振特別研究員DC2に採択
  • 2023.07.19 疾患に関わる非典型的な翻訳に関する共同研究の論文を発表しました。
  • 2023.07.11 池田刀麻が修士論文中間発表会でポスター賞を受賞
  • 2023.07.10 池田刀麻が第23回日本蛋白質科学会でポスター賞を受賞
  • 2023.07.04 特任准教授と研究支援員がラボに加わりました
  • 2023.04.01 修士課程2名と特任講師がラボに加わりました
  • 2023.03.31 茶谷悠平特任助教が岡山大准教授として転出
  • 2023.03.25 蓮見眞由香が卒研発表で最優秀賞を受賞
  • 2023.03.16 シャペロニンGroELの基質タンパク質予測ツールに関する論文を発表しました。
  • 2023.02.19 山川絢子が大隅ジャーナル賞を受賞しました(NAR誌論文が対象)
  • 2023.02.10 シャペロニンGroELに関する総説を発表しました
  • 2023.02.08 山川絢子、丹羽達也、茶谷悠平らの成果がNucleic Acids Research誌に掲載されました
  • 2023.02.07 翻訳制御(翻訳アレストやリボソーム不安定化)に関する総説論文を発表しました
  • 2023.01.23 伊藤遥介、茶谷悠平らの成果がNature Communicationsに掲載されました
  • 2023.01.08 小野寺悠らの成果がMolecular Microbiologyに掲載されました
  • 2022.11.21 学部3年生(金澤篤宏、坂本素代香、新藤英俊)がラボに仮配属となりました。
  • 2022.04.05 修士1年二人とポスドク二人が加わりました。
  • 2022.03.01 酵母プリオンのシャペロンによる脱凝集観察がNat Chem Biolに掲載されました(理研田中元雅ラボとの共同研究)。
  • 2021.11.28 田口研ポスドク、研究支援員募集
  • 2021.11.17 茶谷悠平らの成果がEMBO Journalに掲載されました
  • 2021.10.19 石郷岡美咲、蓮見眞由香(学部3年生)がラボに仮配属となりました。
  • 2021.08.21 小野寺悠が第17回21世紀大腸菌研究会にて口頭発表賞を受賞
  • 2021.08.18 池田刀麻(学部3年生)がラボに配属しました
  • 2021.07.01 野島達也が特任助教に昇進しました
  • 2021.05.15 研究室の紹介動画をアップしました。
  • 2021.05.13 目で見るRFP変性・フォールディングの動画をアップしました
  • 2021.04.27 ウェブサイトをリニューアルしました。
  • 2021.04.10 三輪つくみの論文がCurrent Geneticsに掲載されました
  • 2021.03.29 寺内遥香が令和2年度の高宮賞を受賞
  • 2021.03.16 高橋萌が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2021.01.24 科研費学術変革 (A)「マルチファセット・プロテインズ」発足
  • 2020.12.19 M1の三人(伊藤 隼人・小野寺 悠・若林 将夢)が中間発表にてポスター賞を受賞
  • 2020.10.25 丹羽助教が Protein Science Best Paper awardを受賞
  • 2020.08.13 三輪つくみが日本蛋白質科学会若手奨励賞を受賞
  • 2020.03.29 小野寺悠が令和元年度の高宮賞を受賞
  • 2020.03.12 伊藤隼人が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2019.12.20 修士中間発表会にて 田邉 葵 がポスター賞を受賞
  • 2019.03.08 田邉葵が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2018.12.20 修士中間発表会にて 伊藤遥介 がポスター賞を受賞
  • 2017.12.29 修士中間発表会にて菅田 信幸がポスター賞を受賞
  • 2021.05.15
  • 研究室紹介動画をアップ
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  • 2024.01.14
  • 米国土産で作成した「生命のセントラルドグマ」
  •  昨年3月にアメリカ出張に行った際、NIHに立ち寄った。NIHはNational Institutes of Health(アメリカ国立衛生研究所)の略で、ワシントンDC中心から30分ほどのところにある米国最大の生命科学の研究機関だ。私のような生命科学に携わる人間なら、以前からよく聞く機関で、ポスドクも含めて日本人も多くいる。最近では、アメリカでの新型コロナウイルス対策のヘッドがNIH内のお偉いさんであるアンソニー・ファウチ博士だったので日本のニュースでも名前が流れていた。NIH内部を案内してもらい、本館みたいなところにあるショップに立ち寄ったらいくつか興味深いモノがあった。一つはファウチ博士のバブルヘッド(頭がぶるんぶるんと動くコミカルな人形)。あちらでのファウチ博士の人気(?)がよくわかる(日本で言えば尾身茂さんのバブルヘッドが売り出されただろうか?)。もう一つがRNAのぬいぐるみ(?)である。これはGIANT microbesシリーズで、今までもDNAとかプリオン(狂牛病)なんかをCold Spring Harbor(CSH)研究所のショップで購入したことはあるが、RNAは初めて見た。RNAと言っても、要はメッセンジャーRNA(mRNA)である。一般の方には、RNAはDNAより知名度が劣っていたので以前は商品になっていなかったが、新型コロナウイルスのワクチンでmRNAが使われて、その名が浸透したので売り出したのだと思われる(もしくは前からあったとしても前面に出した)。既にDNA「ぬいぐるみ」は購入済みだし、タンパク質のおもちゃも多数ある。そこで、生命のセントラルドグマを作ってみた。 キレイにできた。タンパク質は、確かMOMAショップで売っていたネックレスを切ったものだ(ということを講義とかオープンラボみたいなところで披露すると失笑が漏れたり、子供の中には記憶に残ることがあるようだ。ただ、環状のタンパク質がない、というのは実はけっこう深いことなのだ。それこそ、セントラルドグマの仕組みを考えると納得がいく部分もあるが)。 それはさておき、このDNAとRNAを比較すると、性質の違いが見えてくる。そう、DNAは二重らせんだが、mRNAは一本鎖である。あと、この写真から塩基部分についての情報も一部得られるのがわかるだろうか。DNAでは青ー白、黄ー赤(黄赤は隠れているが)がペアになっているということは・・・。DNAのATGCの4塩基の中でT(チミン)はmRNAではU(ウラシル)が使われるから、青:A緑:U白:T黄ー赤:GーCかC-Gのどちらかとわかる。・・・どうでもいい脱線であった。さらにバリエーションを加えてみよう。まずは、私の専門のタンパク質のフォールディングやプリオンを参加させてみた。フォールディングしたタンパク質もいくらでもある。さらに以前購入した狂牛病、つまり異常構造のプリオンタンパク質も登場させてみた。本当は、リボソームがあると翻訳(mRNAからタンパク質合成の過程)も示せて面白いのだが、現状のGIANT microbesシリーズは分子レベルのモノが狂牛病と抗体しかないのが残念だ。(microbe(微生物)と言っているくらいだから病原菌とかが多い。狂牛病は「病原体」ということで販売することにしたのだろう)最後に、「生命のセントラルドグマ」ということで、私が持っているコレクションで登場させたいモノ(人?)があった。セントラルドグマの提唱者、フランシス・クリックのバブルヘッドである。クリックのバブルヘッド人形なんてマニアックなのをよく買ったね、と思われるかもしれない。実は、コロナ前に行ったCSH研究所ショップで無料で配っていたのだ。大量に作ったが売れずに在庫処分となったのかもしれない・・・。ワトソンークリックと並び立てられるが、ずっと目立っているのがワトソンであることに異議を挟む生命科学者はいないだろう。ちなみに、CSH研究所はワトソンが長年務めている(今も!)ことでも知られている(少なくともコロナ禍前まではCSHLミーティング途中に開かれるピアノコンサートによく来ていた)。とは言え、ある程度分子生物学の歴史を学んだ人なら、クリックの残した功績がワトソンークリックのDNAの二重らせん構造解明に留まらないのはよく知るところだ。その先見性、考察の深さには感服するよりない。以上、米国土産で作成したセントラルドグマであった。実は、ドグマはドグマでも私のライフワークに関係するアンフィンセンのドグマについても、昨年3月の米国出張では実りがあったのだった。次回辺りで報告したい。
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  • 2024.01.16
  • 茶谷悠平らの成果がCell Reportsに掲載されました。
  • 細胞内のあらゆるタンパク質はリボソームで合成されます。リボソームはどのようなアミノ酸配列でも翻訳する必要があるわけですが、私たち以前、負電荷に富んだ新生ポリペプチド鎖が自らを翻訳しているリボソームを不安定化させて、タンパク質合成を途中で終了する場合があることを見つけました(Intrinsic Ribosome Destabilization : IRD, 内因性リボソーム不安定化現象と命名)。しかし、なぜ合成が中断されるのか、その分子メカニズムはこれまで不明でした。 本論文では、試験管内での再構成実験などから、合成中断は通常とは異なるメカニズムで新生タンパク質がリボソームから切り離されるか、合成中には作用しないはずのリボソームのリサイクル経路の働きによって引き起こされていることが明らかとなりました。本研究は、岡山大学の茶谷悠平准教授らとの共同研究の成果です。 本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 → 東工大ニュース「リボソームがタンパク質の合成を中断する仕組みを解明!」 論文情報 掲載誌 : Cell Reports 論文タイトル : Mechanistic dissection of premature translation termination induced by acidic residues-enriched nascent peptide 著者 : Yuhei Chadani, Takashi Kanamori, Tatsuya Niwa, Kazuya Ichihara, Keiichi I. Nakayama, Akinobu Matsumoto, and Hideki Taguchi DOI : 10.1016/j.celrep.2023.113569 (フリーアクセス)
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  • 2021.05.12
  • 目で見るRFPタンパク質フォールディング実験
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  • 2023.12.30
  • シャペロニンもどきの容器と「フォールディング」するメガネ拭き
  • 気が付いたら2023年も年の瀬。このブログを1年以上更新していなかった・・・。定期的に読んでくれている人がどのくらいいるのかわからないが、このブログをもう閉鎖したと思われているかもしれない。ただ、ときおり、会った人からこのブログの感想をもらうこともある。先日40年数年ぶりに会った中学時代の同級生が、このブログを見ていてくれているということで、感激したこともあり、ネタを披露したい。実はネタはけっこうあるのだ。今回は、卒業生がくれたシャペロニンもどきの容器とメガネ拭きである。まずは、上方からの写真。これを見て、何だと思うだろうか? 折り紙で7角形をいくつか重ねたような手作りのモノであり、このブログでの定番中の定番のシャペロニンGroELの7量体的なモノであることがわかる。横から見ると、次のような容器であることがわかる。真ん中は透明のプラスチックである。つまり、7角形の透明の「筒」がオレンジの折り紙パーツで閉じるようになっている。これだけでシャペロニンGroEL的だと嬉しくなる。卒業生からの贈り物はこの「筒」だけでなく、驚きのグッズが付属していた。形状記憶?のメガネ拭きである。赤い方は鶴、青い方はペンギンのカタチをしている。青い方はペンギンがまだ折りたたんでいないので開いている(変性している)。つまり、これらの「鶴」や「ペンギン」はシャペロニンの基質タンパク質ということで、開いた状態で7量体オレンジシャペロニンの中で振るとフォールディングするというわけである。その過程を図にしてみよう。見事にシャペロニンの反応サイクルらしくなった。ステップ3から4は実際には容器を手に持って何回か振ると勝手に「フォールディング」する。そう、シャペロニンの内部でこの「鶴」基質タンパク質は「自発的」にフォールディングしたということだ。「ペンギン」も入れて、写真を撮ったら万華鏡のように美しくなった。2022年3月の卒業生たちには、ずいぶんと待ってもらって申し訳なかったが、とても本ブログらしい記事になった。どうもありがとう!(他にも本ブログのネタになるプレゼントがまだいろいろある。遠からず記事にするのでもう少し待ってほしい・・・)
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  • 2023.02.08
  • 山川絢子、丹羽達也、茶谷悠平らの成果がNucleic Acids Research誌に掲載されました
  • 細胞内の全てのタンパク質は、セントラルドグマにおける翻訳という過程を経て、リボソームで合成されます。近年、リボソームで合成途上の新生ポリペプチド鎖(新生鎖)が、翻訳過程の単なる中間体であるだけでなく、さまざまな生命現象に関与することがわかってきています。また、タンパク質合成量の厳密な制御には、転写過程だけでなく翻訳過程での制御も重要であることも明らかになってきました。しかし、新生鎖の化学的な実体である細胞内の「ペプチジルtRNA」のみを網羅的に濃縮して検出・同定する一般的な方法はありませんでした。本論文では、ペプチジルtRNAがペプチドとRNAの両方の性質を持つことを利用した濃縮法である「PETEOS法」を考案しました。このPETEOS法により、濃縮したペプチジルtRNAを同定し、細胞内の翻訳状態の状態を大規模に捉えることを可能にしました。さらに応用例として、大腸菌の熱ショック応答などでの翻訳状況の変化を確認することにも成功しました。   本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 → 東工大ニュース「タンパク質合成途上の新生鎖を網羅的に検出する手法の開発」   論文情報 掲載誌 : Nucleic Acids Research 論文タイトル : A method to enrich polypeptidyl-tRNAs to capture snapshots of translation in the cell(和訳:細胞内のタンパク質翻訳のスナップショットを得るためのペプチジルtRNA濃縮手法の開発) 著者 : Ayako Yamakawa, Tatsuya Niwa, Yuhei Chadani, Akinao Kobo and Hideki Taguchi DOI: 10.1093/nar/gkac1276 (オープンアクセス)
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  • 2023.01.23
  • 伊藤遥介、茶谷悠平らの成果がNature Communicationsに掲載されました
  • 細胞内のあらゆるタンパク質はセントラルドグマに従ってリボソームで合成されます。つまり、リボソームはどのようなアミノ酸配列でも翻訳する必要があるわけですが、私たち以前、負電荷に富んだ新生ポリペプチド鎖が自らを翻訳しているリボソームを不安定化させて、一部のリボソームが翻訳を途中で終了することを大腸菌で見つけました(Intrinsic Ribosome Destabilization : IRD, 内因性リボソーム不安定化現象と命名)(過去の東工大ニュース参照、2017年Mol Cell、2021年EMBO J.)。今回の論文では、出芽酵母やヒトなど真核生物でも、このIRDによる翻訳途中終了が普遍的に起こりうることを見出しました。さらに、この翻訳途中終了のリスクは翻訳初期に起こりやすいため、タンパク質のN末端領域ではアスパラギン酸やグルタミン酸に富んだ配列が避けられる傾向にあることもわかりました。 本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 → 東工大ニュース「タンパク質合成過程での中断リスク「リボソームの不安定化」は、原核生物と同様に真核生物でも見られることを発見」 Nascent peptide-induced translation discontinuation in eukaryotes impacts biased amino acid usage in proteomes. Ito Y, Chadani Y, Niwa T, Yamakawa A, Machida K, Imataka H, Taguchi H. Nat Commun. 2022 Dec 2;13(1):7451. doi: 10.1038/s41467-022-35156-x. PMID: 36460666
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