科学未来館のノーベル賞予想は・・・
 もう今年も10月である。気付けば前回の更新から4ヵ月も経ってしまった。この間に「ブログ更新しますから」と約束した人は何人になるかわからない・・・。

さて、10月上旬と言えば、ノーベル賞発表のシーズンである。つい数週間前にスウェーデン出張に行ったのだが、その余韻の中、唐突に日本科学未来館の科学コミュニケーターの方からメールが届いた。

「画像提供と引用へのご承諾について」

?と思ってメールを読む。

画像はぼくが行ったシャペロニンがあると固まらないゆで卵実験の写真(右写真。元のブログ記事注1こちら)。

引用は3年前の本ブログ記事「ラスカー賞にシャペロニンGroEL研究者」であった。

 どういうことかと言うと、未来館ではこの季節に今年のノーベル賞予想をしているということで各方面に話しを聞いたところ、遠藤斗志也さん(今年度から京都産業大学)が化学賞にシャペロニンが来るのでは、とうことでHartlとHorwichの名前を挙げたらしい。

この二人は3年前にシャペロニンの作用機構でラスカー賞を共同受賞しており、その際に本ブログで紹介していた(→こちら)。
ラスカー賞はご存じのように「ノーベル賞の登竜門」であり、Hartl、Horwichはいつ受賞してもおかしくはない。(ちなみに、今年のラスカー賞受賞者は京大の森和俊さんとPeter Walter。遅まきながら、森さん、おめでとうございます。Walterについては「タンパク質の社会」ニュースレターのVol.7にインタビュー記事の掲載している。)

話しを戻すと、未来館のブログにてシャペロンの解説を行うということで、「ゆで卵」写真をシャペロンの役割を示す写真として使ってくれた。

日本科学未来館 科学コミュニケーターブログ
→「研究者に聞く!ノーベル賞は誰の手に?①化学賞に分子シャペロン?

未来館のブログでシャペロンを解説してくれてうれしい限りだ。
シャペロンの作用機構の手描きイラスト、おにぎりを作るようすでタンパク質のフォールディングになぞらえたり、わかりやすく解説されているのでぜひ読んでみてほしい。
 
話しはもう少し続く。

実は、未来館ブログが予想したのはHartl、Horwichに加えてもう一人。それはGeorge Lorimer。
3年前の本ブログのラスカー賞記事に「ただ、本当はもう一人入ってほしかった。George Lorimerだ。」という部分があったのをきちんと読んでくれていたのだ。

さて、どうなることやら・・・。

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注1:そもそもこのブログを初めて書いたのが「ゆで卵実験の思い出」という投稿であった。2006年なので、かれこれ8年続けていることになる。