研究について

目で見るGFPタンパク質フォールディング実験

【GFPの変性実験】

精製したGFPタンパク質溶液に塩酸を加えてpHを酸性にすると緑色の蛍光がサッと消えます。

GFPは天然の立体構造を取っているときだけ緑色蛍光を出します。なので、立体構造が酸性条件で崩れたため、色が消えたことになります。

 

【GFPのフォールディング実験】

pHを下げて変性させたGFP溶液に、緩衝液を加えて中性に戻すと、緑色の蛍光が復活してきます。 GFPが緑色の蛍光を発するのはGFP特有の立体構造(天然構造)を持っているときだけなので、この実験は変性したタンパク質の立体構造が元に戻った(フォールディングした)ことを意味しています。 重要なのはpHを変えただけで他には何の助けもなく自発的にフォールディングしたということです。これは、タンパク質科学の基本原理でアンフィンセンのドグマと呼ばれます。

 さて、赤く光るRFP (Red Fluorescent Protein) ではどうなるでしょうか?→ 目で見るRFPフォールディング実験