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研究概要

未開拓のタンパク質の世界を切り拓きます。
シャペロン、非典型的な翻訳動態、タンパク質凝集体(プリオンやアミロイドも)などを研究しています。

キーワード

タンパク質 シャペロン
翻訳 プリオン

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新着情報

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  • 2024.04.26 茶谷悠平らの成果がNucleic Acids Research誌に掲載されました。
  • 2024.04.02 修士課程2名がラボに加わりました
  • 2024.04.01 坂本素代香が卒研発表で最優秀賞を受賞
  • 2024.03.05 坂本素代香、金澤篤宏が令和5年度の高宮賞を受賞
  • 2024.01.16 茶谷悠平らの成果がCell Reportsに掲載されました。
  • 2024.01.11 伊藤隼人らの成果がScientific Reports誌に掲載されました。
  • 2023.12.21 伊藤隼人が第46回日本分子生物学会にてサイエンスピッチ優秀発表賞を受賞。
  • 2023.11.10 学部3年生(野口文睦、花市龍世、吉田孝太郎)がラボに仮配属となりました。
  • 2023.11.07 伊藤隼人が学術変革(A)領域会議にて学生ポスター賞(最優秀賞)を受賞
  • 2023.10.13 伊藤隼人が学振特別研究員DC2に採択
  • 2023.08.02 三輪つくみの成果がPNAS誌に掲載されました。
  • 2023.07.19 疾患に関わる非典型的な翻訳に関する共同研究の論文を発表しました。
  • 2023.07.11 池田刀麻が修士論文中間発表会でポスター賞を受賞
  • 2023.07.10 池田刀麻が第23回日本蛋白質科学会でポスター賞を受賞
  • 2023.07.04 特任准教授と研究支援員がラボに加わりました
  • 2023.04.01 修士課程2名と特任講師がラボに加わりました
  • 2023.03.31 茶谷悠平特任助教が岡山大准教授として転出
  • 2023.03.25 蓮見眞由香が卒研発表で最優秀賞を受賞
  • 2023.03.16 シャペロニンGroELの基質タンパク質予測ツールに関する論文を発表しました。
  • 2023.02.19 山川絢子が大隅ジャーナル賞を受賞しました(NAR誌論文が対象)
  • 2023.02.10 シャペロニンGroELに関する総説を発表しました
  • 2023.02.08 山川絢子、丹羽達也、茶谷悠平らの成果がNucleic Acids Research誌に掲載されました
  • 2023.02.07 翻訳制御(翻訳アレストやリボソーム不安定化)に関する総説論文を発表しました
  • 2023.01.23 伊藤遥介、茶谷悠平らの成果がNature Communicationsに掲載されました
  • 2023.01.08 小野寺悠らの成果がMolecular Microbiologyに掲載されました
  • 2022.11.21 学部3年生(金澤篤宏、坂本素代香、新藤英俊)がラボに仮配属となりました。
  • 2022.04.05 修士1年二人とポスドク二人が加わりました。
  • 2022.03.01 酵母プリオンのシャペロンによる脱凝集観察がNat Chem Biolに掲載されました(理研田中元雅ラボとの共同研究)。
  • 2021.11.28 田口研ポスドク、研究支援員募集
  • 2021.11.17 茶谷悠平らの成果がEMBO Journalに掲載されました
  • 2021.10.19 石郷岡美咲、蓮見眞由香(学部3年生)がラボに仮配属となりました。
  • 2021.08.21 小野寺悠が第17回21世紀大腸菌研究会にて口頭発表賞を受賞
  • 2021.08.18 池田刀麻(学部3年生)がラボに配属しました
  • 2021.07.01 野島達也が特任助教に昇進しました
  • 2021.05.15 研究室の紹介動画をアップしました。
  • 2021.05.13 目で見るRFP変性・フォールディングの動画をアップしました
  • 2021.04.27 ウェブサイトをリニューアルしました。
  • 2021.04.10 三輪つくみの論文がCurrent Geneticsに掲載されました
  • 2021.03.29 寺内遥香が令和2年度の高宮賞を受賞
  • 2021.03.16 高橋萌が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2021.01.24 科研費学術変革 (A)「マルチファセット・プロテインズ」発足
  • 2020.12.19 M1の三人(伊藤 隼人・小野寺 悠・若林 将夢)が中間発表にてポスター賞を受賞
  • 2020.10.25 丹羽助教が Protein Science Best Paper awardを受賞
  • 2020.08.13 三輪つくみが日本蛋白質科学会若手奨励賞を受賞
  • 2020.03.29 小野寺悠が令和元年度の高宮賞を受賞
  • 2020.03.12 伊藤隼人が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2019.12.20 修士中間発表会にて 田邉 葵 がポスター賞を受賞
  • 2019.03.08 田邉葵が卒研発表で優秀発表賞を受賞
  • 2018.12.20 修士中間発表会にて 伊藤遥介 がポスター賞を受賞
  • 2017.12.29 修士中間発表会にて菅田 信幸がポスター賞を受賞
  • 2024.02.17
  • 憧れの「Anfinsen」さんとのツーショット
  •  前回のブログで、米国土産で作った「セントラルドグマ」を披露したが、その後さらに少し「拡張」していたのだった。リボソームやシャペロン(シャペロニンGroEL/ES複合体)の3Dプリンタ模型があったのでそれを置いたのだ。さて、私の専門分野は、タンパク質がリボソームでポリペプチド鎖として産まれてきてから立体構造形成(フォールディング)するところである。このタンパク質フォールディングに関しては、「アミノ酸配列がタンパク質の立体構造を決定する」というタンパク質科学の前提となる基本原理がある。この基本原理は「タンパク質は自発的にフォールディングする」、「タンパク質は自由エネルギー最小の構造にフォールディングする」などさまざまな言い換えがあるが、本質は同じだ。まとめて、Anfinsenのドグマと呼ばれている。このドグマの確立に貢献した実験は1950〜60年代に行われた今考えるとシンプルな実験である。尿素で完全に変性させた酵素タンパク質(RNase)を透析したら変性前と全く同じ酵素活性になったことが証明されたのだ。この実験を主導して行ったのがChristian AnfinsenだったのでAnfinsenのドグマと呼ばれるようになった。前置きが長くなったが、NIHの本館のようなビルの展示コーナーで予期せず、「Anfinsen」さんに遭遇した。Anfinsenは長らくNIHで研究していて、1950年代ころからタンパク質は自発的にフォールディングするということを実験で証明したのだ(その功績で1972年にノーベル化学賞を受賞)。思わず嬉しくなって「ツーショット」を撮ったのが以下の写真だ。このAnfinsenコーナーでは、彼の功績が、実際に使っていたカラムやタンパク質模型などと共に展示されていた。何度も出しているセントラルドグマにおけるAnfinsenドグマの位置付けを示すと以下のようになる。さて、実は私が大学院で研究を始めた1989年春、恩師の吉田賢右先生が提示してくれたのが、(Anfinsenの)ドグマは本当か。である。そのときの配付資料をもっているので載せてみる。つまり、タンパク質の可逆的変性ー再生(フォールディング)をHsp(熱ショックタンパク質)が助けている可能性が出てきたので、Hsp研究を始めよう、というものだった。シャペロンという言葉が使われていないことからもわかるが、セントラルドグマに従ってタンパク質ができると、後は勝手に(自発的に)フォールディングするのだから、今でいうシャペロン的な存在は当時想定されていなかったのだ。(当時シャペロンという概念・用語はちょうど出たばかりでまだ浸透していなかった) その後、このテーマでのHsp60(バクテリアのGroEL)を好熱菌から精製するところから研究を始めて今に至る。30年以上に及ぶキャリアの研究テーマでシャペロン以外の研究も行っているが、結局はどれもAnfinsenのドグマに行き着く。シャペロン:当初、あるタンパク質のフォールディングがHsp(≒シャペロン)に絶対的に依存するなら、Anfinsenのドグマは修正すべきではないかと考えられた。その後の研究で、シャペロンは凝集体形成を防いでフォールディングを助けるのが基本的な役割とわかってきた。つまり、シャペロンはフォールディングに積極的に介入するわけではない、ということだ。とは言え、シャペロン存在下で、フォールディング経路が大きく変化して、自発的フォールディングでは立体構造A、シャペロンがあるとBというようなケースがあるかもしれない。プリオン:プリオンやアミロイドは元々別の天然構造(もしくは天然変性状態)にあるタンパク質の構造が転換して分子間βシートによる線維状構造(アミロイド)になるという点で、一つのアミノ酸配列から二つの立体構造を取りえる。Anfinsenドグマを「アミノ酸配列はタンパク質の立体構造を一義に決める」と定義すると、それに反する。その考え方がおもしろいと思って1990年代後半から酵母プリオン研究を始めた。翻訳に共役したフォールディング:Anfinsenが行った実験を端緒とする通常のフォールディング研究では、完成したタンパク質を変性させてからリフォールディングさせる(Anfinsen型フォールディングとしよう)。細胞内でタンパク質(ポリペプチド)が合成(翻訳)される際には、リボソームでN末端からアミノ酸が一つずつ繫がれて合成されてくるので、翻訳途上からフォールディングが始まるのであれば、Anfinsen型フォールディングと同じとは限らないのではないか?という考え方がある。そこで、試験管内翻訳系(PUREシステム)を使ったりして、翻訳時のフォールディング研究をしている。 既にわかっていることとして、アミノ酸配列にはタンパク質の立体構造の情報だけでなく、自らが翻訳される際の速度調節など翻訳動態の情報も保持している。究極的には同じアミノ酸配列でもコドンの使い方によって翻訳速度が変わって、結果的にフォールディングに影響が及ぶ、という同義置換依存フォールディング研究はこれからの課題の一つだ。以上、長年憧れ?のAnfinsenさんに遭遇して感激したところから、ライフワークとなる研究の解説までと、思わず長くなってしまった。
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  • 2024.04.26
  • 茶谷悠平らの成果がNucleic Acids Research誌に掲載されました。
  • 生命活動を司るあらゆるタンパク質はリボソームでアミノ酸が連結されて合成されます。このタンパク質合成は「翻訳」と呼ばれる生命のセントラルドグマにおける最終ステップであり、リボソームは遺伝子がコードするどんなアミノ酸配列でもタンパク質合成する必要があります。しかし、近年の研究から、リボソームには「苦手」なアミノ酸配列があることがわかってきました。例えば正電荷アミノ酸(リシン、アルギニン)の連続配列、あるいは負電荷に富むアミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸)を翻訳すると、リボソームはタンパク質合成を停滞、あるいは途中終了するなど翻訳異常が発生します(負電荷に富んだ配列での途中終了は私たちのラボの発見です Chadani et al Mol Cell 2017など→解説、東工大ニュース)。  本研究では、そのような「難翻訳」配列への対抗手段として翻訳伸長因子ABCFタンパク質が働いていることを新規に明らかにしました。大腸菌などに保持される4種のABCFタンパク質は、それぞれが異なるアミノ酸配列に起因する翻訳異常を緩和、予防する役割を持ち、多種多様なタンパク質の合成を可能にしているものと考えられます。 本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 東工大ニュース「細胞内で発現しにくいタンパク質の合成を促進する翻訳因子を発見」 論文情報 掲載誌 : Nucleic Acids Research 論文タイトル : The ABCF proteins in Escherichia coli individually cope with "hard-to-translate" nascent peptide sequences. 著者 : Yuhei Chadani*, Shun Yamanouchi, Eri Uemura, Kohei Yamasaki, Tatsuya Niwa, Toma Ikeda, Miku Kurihara, Wataru Iwasaki and Hideki Taguchi* DOI :  https://doi.org/10.1093/nar/gkae309(フリーアクセス)
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  • 2021.05.15
  • 研究室紹介動画をアップ
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  • 2021.05.12
  • 目で見るRFPタンパク質フォールディング実験
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  • 2024.01.14
  • 米国土産で作成した「生命のセントラルドグマ」
  •  昨年3月にアメリカ出張に行った際、NIHに立ち寄った。NIHはNational Institutes of Health(アメリカ国立衛生研究所)の略で、ワシントンDC中心から30分ほどのところにある米国最大の生命科学の研究機関だ。私のような生命科学に携わる人間なら、以前からよく聞く機関で、ポスドクも含めて日本人も多くいる。最近では、アメリカでの新型コロナウイルス対策のヘッドがNIH内のお偉いさんであるアンソニー・ファウチ博士だったので日本のニュースでも名前が流れていた。NIH内部を案内してもらい、本館みたいなところにあるショップに立ち寄ったらいくつか興味深いモノがあった。一つはファウチ博士のバブルヘッド(頭がぶるんぶるんと動くコミカルな人形)。あちらでのファウチ博士の人気(?)がよくわかる(日本で言えば尾身茂さんのバブルヘッドが売り出されただろうか?)。もう一つがRNAのぬいぐるみ(?)である。これはGIANT microbesシリーズで、今までもDNAとかプリオン(狂牛病)なんかをCold Spring Harbor(CSH)研究所のショップで購入したことはあるが、RNAは初めて見た。RNAと言っても、要はメッセンジャーRNA(mRNA)である。一般の方には、RNAはDNAより知名度が劣っていたので以前は商品になっていなかったが、新型コロナウイルスのワクチンでmRNAが使われて、その名が浸透したので売り出したのだと思われる(もしくは前からあったとしても前面に出した)。既にDNA「ぬいぐるみ」は購入済みだし、タンパク質のおもちゃも多数ある。そこで、生命のセントラルドグマを作ってみた。 キレイにできた。タンパク質は、確かMOMAショップで売っていたネックレスを切ったものだ(ということを講義とかオープンラボみたいなところで披露すると失笑が漏れたり、子供の中には記憶に残ることがあるようだ。ただ、環状のタンパク質がない、というのは実はけっこう深いことなのだ。それこそ、セントラルドグマの仕組みを考えると納得がいく部分もあるが)。 それはさておき、このDNAとRNAを比較すると、性質の違いが見えてくる。そう、DNAは二重らせんだが、mRNAは一本鎖である。あと、この写真から塩基部分についての情報も一部得られるのがわかるだろうか。DNAでは青ー白、黄ー赤(黄赤は隠れているが)がペアになっているということは・・・。DNAのATGCの4塩基の中でT(チミン)はmRNAではU(ウラシル)が使われるから、青:A緑:U白:T黄ー赤:GーCかC-Gのどちらかとわかる。・・・どうでもいい脱線であった。さらにバリエーションを加えてみよう。まずは、私の専門のタンパク質のフォールディングやプリオンを参加させてみた。フォールディングしたタンパク質もいくらでもある。さらに以前購入した狂牛病、つまり異常構造のプリオンタンパク質も登場させてみた。本当は、リボソームがあると翻訳(mRNAからタンパク質合成の過程)も示せて面白いのだが、現状のGIANT microbesシリーズは分子レベルのモノが狂牛病と抗体しかないのが残念だ。(microbe(微生物)と言っているくらいだから病原菌とかが多い。狂牛病は「病原体」ということで販売することにしたのだろう)最後に、「生命のセントラルドグマ」ということで、私が持っているコレクションで登場させたいモノ(人?)があった。セントラルドグマの提唱者、フランシス・クリックのバブルヘッドである。クリックのバブルヘッド人形なんてマニアックなのをよく買ったね、と思われるかもしれない。実は、コロナ前に行ったCSH研究所ショップで無料で配っていたのだ。大量に作ったが売れずに在庫処分となったのかもしれない・・・。ワトソンークリックと並び立てられるが、ずっと目立っているのがワトソンであることに異議を挟む生命科学者はいないだろう。ちなみに、CSH研究所はワトソンが長年務めている(今も!)ことでも知られている(少なくともコロナ禍前まではCSHLミーティング途中に開かれるピアノコンサートによく来ていた)。とは言え、ある程度分子生物学の歴史を学んだ人なら、クリックの残した功績がワトソンークリックのDNAの二重らせん構造解明に留まらないのはよく知るところだ。その先見性、考察の深さには感服するよりない。以上、米国土産で作成したセントラルドグマであった。実は、ドグマはドグマでも私のライフワークに関係するアンフィンセンのドグマについても、昨年3月の米国出張では実りがあったのだった。次回辺りで報告したい。
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  • 2024.01.16
  • 茶谷悠平らの成果がCell Reportsに掲載されました。
  • 細胞内のあらゆるタンパク質はリボソームで合成されます。リボソームはどのようなアミノ酸配列でも翻訳する必要があるわけですが、私たち以前、負電荷に富んだ新生ポリペプチド鎖が自らを翻訳しているリボソームを不安定化させて、タンパク質合成を途中で終了する場合があることを見つけました(Intrinsic Ribosome Destabilization : IRD, 内因性リボソーム不安定化現象と命名)。しかし、なぜ合成が中断されるのか、その分子メカニズムはこれまで不明でした。 本論文では、試験管内での再構成実験などから、合成中断は通常とは異なるメカニズムで新生タンパク質がリボソームから切り離されるか、合成中には作用しないはずのリボソームのリサイクル経路の働きによって引き起こされていることが明らかとなりました。本研究は、岡山大学の茶谷悠平准教授らとの共同研究の成果です。 本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 → 東工大ニュース「リボソームがタンパク質の合成を中断する仕組みを解明!」 論文情報 掲載誌 : Cell Reports 論文タイトル : Mechanistic dissection of premature translation termination induced by acidic residues-enriched nascent peptide 著者 : Yuhei Chadani, Takashi Kanamori, Tatsuya Niwa, Kazuya Ichihara, Keiichi I. Nakayama, Akinobu Matsumoto, and Hideki Taguchi DOI : 10.1016/j.celrep.2023.113569 (フリーアクセス)
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  • 2023.08.02
  • 三輪つくみの成果がPNAS誌に掲載されました。
  • 細胞に熱などのストレスがかかるとタンパク質の凝集体が形成されます。この凝集体は細胞内に蓄積すると毒性を示すため、どのような生物もシャペロンと呼ばれるタンパク質群が凝集体形成を抑えています。シャペロンにはさまざまな種類が知られていますが、低分子量Hsp(small Hsp)は凝集体に自ら取り込まれて、凝集体をほぐしやすくして他のシャペロンが助けやすくするはたらきを持ちます。私たちは、最近大腸菌のsmall HspであるIbpAというシャペロンがタンパク質凝集に取り込まれるだけでなく、自らをコードするmRNAにも結合してふだんは自身の合成(翻訳)を抑制していることを発見していました。 本研究では、IbpAは自身のmRNAだけでなく、他のHspの合成も司る主要な熱ショック転写因子σ32の細胞内での存在量をも制御していることを発見しました。既に合成されたσ32の安定化や分解によって種々のHspの存在量を調節する仕組みは、20年以上前の研究で確立していたと思われていました。今回の発見したIbpAによるσ32の発現制御機構は、従来知られていた仕組みをさらに厳密に調節して細胞が熱ストレスに素早く対処するよくできた仕組みの一環と言えます。 本成果の概要は東工大ニュースをご覧ください。 → 東工大ニュース「熱ショックタンパク質発現制御の新たな仕組みを20年ぶりに発見ー熱ストレス応答制御因子を「作る前にストップをかける」調節機構」 論文情報 掲載誌 : Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (米国科学アカデミー紀要) 論文タイトル : Escherichia coli small heat shock protein IbpA plays a role in regulating the heat shock response by controlling the translation of σ32 (大腸菌の低分子量熱ショックタンパク質IbpAはσ32の翻訳を制御することにより、熱ショック応答を制御する) 著者 : Tsukumi Miwa and Hideki Taguchi DOI : 10.1073/pnas.2304841120
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