第25回日本蛋白質科学会年会(2025.6/18-20,姫路)で池田刀麻が若手奨励賞と若手奨励賞優秀賞、新藤英俊がポスター賞を受賞しました。
Seesaw protein: Design of a protein that adopts interconvertible alternative functional conformations and its dynamics.
〇Toma Ikeda, Tatsuya Nojima, Souma Yamamoto, Ryusei Yamada, Tatsuya Niwa, Hiroki Konno, Hideki Taguchi
負電荷に富んだ新生ポリペプチド鎖が引き起こすリボソーム不安定化の配列依存性解析
〇新藤 英俊、茶谷 悠平、山内 駿、田口 英樹
日本蛋白質科学会HP若手賞より抜粋
「日本蛋白質科学会は、2008年東京年会より若手研究者による優れた研究発表に対し、「若手奨励賞」と「ポスター賞」の表彰を始めました。2015度からは、奨励賞の中から特に優秀と評価された方に「若手奨励賞優秀賞」を授与しています。」
2021.05.15
研究室紹介動画をアップ
2025.06.21
NHK「人体III」のサプリメント(補足):謝辞
NHKスペシャル「人体III」の最終回(6/15放映)で私のライフワークのシャペロニンを取り上げていただいた。「人体III」シリーズ4回の全体を貫くテーマは「細胞」、特に細胞内ではたらくタンパク質(細胞内キャラクター)に焦点を当てている。最終回の序盤で、細胞内キャラを育てるキャラクターということでシャペロンが登場する。観ておられない方のために概要をお伝えしよう。1.オルセー美術館に収蔵されているルノアールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が映される。Pierre-Auguste Renoir, "Le Moulin de la Galette" from Wikimedia Commons2.この絵画を使ってJudith Frydman博士(スタンフォード大)がシャペロンの概念を解説する。Frydman博士は真核生物シャペロニンの圧倒的なリーダーである3.細胞内で赤ちゃんタンパク質(新生鎖)がリボソームから産まれてくるようすが「人体」シリーズお得意のCGで解説される。ぶらぶらしたヒモ状態の新生鎖が働けるかたちに折りたたんでいくようすが紹介される(注1)。4.新生鎖は絡まって凝集体になりうるリスクがあるので、それを防ぐためにシャペロニンが空洞内に新生鎖を閉じ込めて成長させる。5.最後に私が10秒ほど登場して、「シャペロンはバクテリアからヒトまでどんな細胞にもどっさりと含まれていて、いろんな細胞内キャラが自らの能力を発揮できるようにするためになくてはならないキャラクターだ」と言って締める。「シャペロンは細胞内にどっさり含まれている」というところで、ヒト細胞でシャペロン(Hsp70-GFP)が発現しているようすの蛍光顕微鏡動画が映る。という流れである。番組のエンドロールの協力者は該当部分で一人だけということで私の名前しか出なかったが、本来NHKの方にお願いしていたのは以下の方々である。この場を借りて御礼申し上げます。伊藤隼人さん:現在私のラボの博士課程学生で疾患関連塩基リピートによる非AUG(RAN)翻訳を研究している。最近ライブイメージングも行っているので、番組ディレクターから要請のあったシャペロンが細胞内にどっさりあるようすをHsp70ーGFPを内在プロモーターで発現させて動画を作ってもらった。実際には、細胞に熱ストレスをかけてシャペロンが大量に発現するところなども見せたいということだったが見送りになった。ヒトの培養細胞(U2OS細胞)でのHsp70-sfGFP発現のようす川上勝さん:私のインタビュー画面で私が持っているシャペロニン模型は川上勝さん(現在神戸大)が考案した作成法で作られた特別な模型である(Kawakami-model)。川上さんは私がGroEL研究者ということでずっと貸し出してくれており、本ブログでもたびたび紹介している(→「シャペロニンの模型が手元に!」2013.7.27)。このような印象的なタンパク質模型に興味ある方はスタジオミダスさんのウェブサイトをご覧下さい。Kawakami ModelによるGroELーGroES複合体模型上村英里さん:この番組の当初の構想では、私があちこちで好んで使っている「シャペロンがあるとゆで卵にならない」実験を実際にやってみましょう、という話しが進んでいた。久々の実験だったので古い好熱菌のシャペロニンをフリーザーから発掘して私自身で予備実験するとともに、それだけでは足りなかったので、技術補佐員の上村英里さんにシャペロニンの精製などを行ってもらった。結局見送りになった・・・。注1:ここで「ひもには磁石のようにくっつきやすい部分があり、自然と「働ける形」になろうとする」という説明があった。専門用語的にはCotranslational folding(リボソームでの翻訳に共役した折りたたみ)で、基本的にはタンパク質は自発的に折りたたむという原理、すなわちAnfinsenのドグマが表現されている。ただし、「磁石」の例えは不適切でないか、それより、プラスとマイナスが近づく(つまり静電相互作用)などの例えがよいのでは、と指摘していたが、わかりやすさが優先されたようだ。「ムーラン・ド・ラ・ギ
2025.06.15
YouTubeチャンネル始めました
タンパク質の基礎を教えるためのYouTube番組を始めました。
「パズルでひもとくタンパク質」(Unfolding Protein Science from Toy Box)
https://youtu.be/fn5zBT3uOgk
2021.05.12
目で見るRFPタンパク質フォールディング実験
2025.06.14
YouTubeチャンネル始めました:「パズルでひもとくタンパク質」
突然ですが、YouTube始めました。題して「パズルでひもとくタンパク質」(Unfolding protein science from toy box)突然と言っても、本当は5年前に科研費学術変革A「マルチファセット・プロテインズ」が立ち上がったときのアウトリーチ活動で動画コンテンツを作ると「公約」していました。ずるずると後回しにしていましたが、YouTube番組を作ってくれる素晴らしい人が現れたのと、NHKの取材でインタビューを受けたりしたのがきっかけとなって、思い切って作ってみました。今回の内容は導入部だけですが、大学1年生向けの講義や高校での模擬授業、サイエンスカフェなどでのネタを刻んでシリーズ化していきます。「これが私にはタンパク質に見えます!」というのが決めゼリフ?です。どう転んでいくのかわかりませんが、新たな挑戦です。